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 ふたりで家を

 04-2 夢を描こう!


●さようなら、ありがとう 思い出の家
1999年
この年はお正月も明けぬうちから、図面をせっせと書くことで始まった。
1月中に確認申請の提出と工務店への最終見積りの依頼を行う予定だ。
金額的には大体つかんでいるので大幅な予算オーバーはないはずである。
他にも今回は自分自身が施主ということで、仮住まいを探しての引越しや、
銀行のローンの手続き等、とにかくやらなければならないことが山ほどある。
日常のんびりとした私達でもやるべき時は何とかやるものだ。
慌しいが予定通りのスケジュールをこなし、
古い家を空ける日までの数ヶ月はあっという間だった。
これまで新しい家の設計に夢中で古い家との別れを考える余裕がなかった…
というより意識的に考えることを避けてきたが、
さすがにあと1週間あまりになると、古い家のことを思わずにはいられなかった。
妻の父が家族のことを思い設計した家だった。
夫はその家の全体像は勿論、ディテールに至るまで写真を撮った。
かつてそこで暮らした両親や兄弟、
度々訪れた親戚が来て家に別れを告げた。
最後の日、夫が古い家の前で妻と父の写真を撮った。
古い家は、壊されることで私達の人生を
応援してくれていると思うことにした。
さようなら、ありがとう。 

取り壊される直前の古い家


 
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