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  建築家のコラム
ふたりで家を
07-3 経験に勝るものなし
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●引越し前夜…その胸中は
緊張(何故か緊張してしまう)の役所による竣工検査も無事終了し、引越し前日。
戸あたりやタオル掛けの取付け、間違えて入れてしまったガラスの取替え、
照明器具の 取付け等、ここまでくるともう工事というより後始末といった感じの
作業が行われた。
この1ヶ月は工事も終盤で毎日遅くまで仕事が続いたが、
さすがに今日は違う。
仕事が終わった順に「お先に〜」と声を掛けて、
次々と職人さんが引き上げていく。
夕方には電気屋と私達2人だけになっていた。
最後の最後になってインターホンの配線のミスがあり、
全てが完了したのは7時を過ぎていた。
「お疲れ様でした。」
明日は引越し。
「現場」が「我が家」となる記念日だ。
けれど、全ての職人さんがいなくなってしまった現場に残された私達二人が感じたものは、
喜びではなく寂しさだった。
時間があれば通った現場、ここに来ればいつでも棟梁や職人さんに会えた。
お休みの日はお弁当を持ってきて一日過ごしたりもした。
学校を卒業したような達成感もあり、明日からの期待もあり、そしてまぎれもなく「寂しさ」が そこにあった。
そう感じてしまうほど、この半年は楽しかったということなのだ。
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