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 『建築家と家を建てることについての10章』 written by 中原洋

 06 家を建てるときお客を招くことを考えて


近頃、平面図そのものがお客さんを招くようになっていない家をよく見かけます。
お客さんを招くことの大事さが忘れられているのでしょうか。

近頃、昔の家を思い出すようになって、こんなことが書きたくなりました。

座敷があって、床の間には花、季節の軸物が掛けてあって、お客さんが突然来ても
大丈夫なように昔の母は頑張っていました。客が突然来るのは当たり前でしたから。

面白いのはアメリカのお宅に伺うと家のプランの基本は同じだなと感じることです。

昔の日本の家にもアメリカの家にも、必ずと言っていいほどファミリールームがあります。
日本の茶の間です。
そしてリビングルーム。これは日本の座敷です。
ここには子どもは入れません。日本でも座敷では子どもを遊ばせないのはルールでした。
その代わり茶の間ではかなり自由。
いま、土地が狭いから独立したファミリールームは作れないということはあります。
でも、それならリビングルームをキレイに保つようにもう少し整理整頓がしたい。
それができる家をプランして欲しいなとは思います。

アメリカではお客さんを招かないと人とのおつき合いが上手にできないようです。
人とのおつき合いが大切な国だから、どうしてもお客さんを招くことが大事になります。
日本も昔はそうでしたし、じつはいまでもその点は変わらないんじゃあないでしょうか。
お客様を招くということは子どものための大切な社会教育にもなります。
家を整え、お客様にきちんと挨拶することを教える。これは学校では学べないことです。
昔は−−−−と昔を強調するのは嫌なんですが、来客があると子どもは座敷にいって
「いらっしゃいませ」と言わないと許されませんでした。
ほんとうをいって家は暮らし方だと思います。

改めて思います。家の意味って大きいなと。


 
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