|
|
|
  建築家のコラム
別冊 すまいや倶楽部通信
023 欠陥住宅番組の間違い探し
|
|
先週は怒りに任せて書いてしまいましたが、今回は公平な目線で見た場合、
どちらともいえない欠陥ポイントがあったのでそれをお話させていただきます。
番組内で「柱に使う材木が細く、少なかった為に家が全体的に傾き、内壁にヒビが入ってしまった。」とありました。
現在では材料単価は昔に比べてとても割安です。
職人さん達は高齢となり、今では職人さんの手間のががかかります。
なので柱を極端に減らしたところで全体のコストは劇的には落ちないのです。
(当所ではその点を逆手にとって柱を太く、本数を細かく入れます)
柱の太さも105ミリ角が標準でその上が120ミリです。柱にも規格サイズがあります。
90ミリもありますが市場では量が少ないので割高です。
そこまでして細い柱を使うとは思いません。
私は原因は地盤にあると思いました。
以前は建築基準法で地盤調査は対象ではなかったので、施工業者の判断で一般的な基礎でした。
時代背景やコストダウンもはかられていなかったので、当時はそれでよかったのです。
(当時は別に欠陥と言う意識はなかったのです)
布基礎という、土台回り下だけにコンクリートが打たれる方法ですと、
地盤が緩いと所々で沈む可能性があるのです。
次に材木でした。
番組では「本物の桧」と「集成材の表面に桧の単板」を張ったものが比較されて、
業者は「集成材の表面に桧の単板」を張った偽の桧を使ってぼろ儲けしている、と言い切ってました。
果たしてそうなのでしょうか?
桧も「国産の桧」、リーズナブルな「台湾の桧」とあり、
一本の木からとるので「芯のある桧」「芯のない桧」と分かれています。
「芯のある桧」は比較的圧縮強度があるので土台に使われますが、
柱に使うと割れが多く発生するので背割れをいれます。
背割れを入れると、そこから木が開いて場所によっては壁が膨れてきてしまいます。
一方、「集成材の表面に桧の単板」は均一な材料なので、産地や伐採場所によって品質が変わりません。
歩留まりが良いので地球環境にも優しいのです。
繊維方向を対角に張り合わせてあるので、木の特徴である反り、ねじれが少ないのです。
それに実は本物の桧の強度が1.5倍なのです。
これでもいけないのでしょうか?
誤解を招くので職人さん、施工会社もその辺はきちんと説明しないと思いますが。
台所に入って給気口が無いことが指摘させていました。
確かに給気口らしきものが見当たらないので、施工ミスだと思います。
給気口は建物完成間際につけるので、見落としがちなのは否めません。
しかし、カメラに映った台所には勝手口ドアがあり、そのドアの上下にスライドする仕様になってました。
そこを開けば換気に足りる十分な空気が入ってきます。
行政によってはそれで許可される場合があります。
微妙なところをチェックマンの白髪の老人ついてきますね。
そろそろ新ネタもなくなってきたのかな?
台所など火を使うところの壁や天井は燃えないもので作りなさいといった法律があって、
それを満たさなければなりません。
その範囲は下がり壁で仕切らなければなりません。
白髪の老人は、この下がり壁が無いことを指摘していました。
でも隣接の部屋もこの不燃処理がしてあれば別に構わないのです。
画像で観たところ大丈夫そうでしたが。。。
どんどんエスカレートして行く欠陥住宅特集。
日本は平和すぎるからいけないのでしょうか。
欠陥住宅に出てくるチェックマンの白髪の老人が建てる家を、私がチェックしたいです。
|
|
|
|