  建築家のコラム
別冊 すまいや倶楽部通信
086 関東間、関西間
|
|
家を設計するとき、お客様ご本人が間取りを考えるときがあります。
間取りを考えているときは本当に楽しいものです。
市販の方眼紙を買って、マス目に沿って部屋を決めていくと比較的簡単に出来ることでしょう。
しかし、ご自身の土地に当てはめたときに間取りが土地からはみ出てしまったり、
床面積が大きくなりすぎたりで、苦労をされた経験はないでしょうか?
これは家を計画するときには一回り小さいマス目で計画されているからです。
市販の方眼紙は1センチマス(10ミリ)ですが、 家の計画は0.91cmマスになります。
判りやすくいうと、実際の住宅は91cm(910mm)マスで区切ってあるのです。
そして一間を1820mmとしてあります。
(これも正確には1818mmなのですがあまりにも中途半端なので)
昔の日本は尺貫法という単位で、1尺が30.3cmだったことから、全てが決められていたからです。
壁には厚みがあり、壁の中に柱が隠れています。
なので、柱の中心がマス目そのものになります。

例えば廊下の幅を計算すると、1マス幅は910mmですが、柱の中心なので、
それから両方の柱の太さ+両方の壁厚を引いた残り
(910-52.2-12.5-12.5-52.5=780)780mm
が廊下の幅になります。
実は、上記は全て関東間と言われる寸法の取り方で、
柱の内側同士で910mmとした関西間といったものが存在します。
さらにハウスメーカーでは、「メーターモジュール」といった方眼紙のまま 柱間を1000mmとしたものもあります。
最近の日本人の体格を考えると、「メーターモジュール」は気持ちよい空間づくりが出来そうです。
建築コストも安くなるといったマジックもあります。
ただ、同じ間取りであればメーターモジュールでは関東間の1.20倍の大きさになるので、
先ほどの土地からはみ出たり、総建築費が高くなったりするので、設計者とよく相談して
採用されたほうが賢明かもしれません。
変形土地では小回りが効き難いので、なおさらでしょう。
|