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 別冊 すまいや倶楽部通信


 099 地震力


建物をどのようにつくるかは建築基準法,建築基準法施行例,建設省告示などによって定められています。
地震に対して建物をどのようにつくるかもこれらの法律などによって定められ、
それらをまとめて「耐震基準」と呼びます。
現在の耐震基準は、1981年6月にできたもので、以前の耐震基準と区別するために
「新耐震基準」と呼ばれていて、現在建物はこの新耐震基準にそって建てられています。
(現実には、その後建築が開始して建物が竣工するので、該当する建物は
1982年以降の物件が該当します。)

この新耐震基準では、二段階に分けて構造計算をします。
まず、よく起こる強さの地震に対しては建物の被害は軽くてすむことを目標にする1次設計。
イメージとしては、建物の耐用年限中に2〜3回発生する地震で想定震度は震度5弱。
その際の建物のダメージは、健全で建物本体で揺れを吸収する弾性範囲。

次に建物の寿命の内に一度起こるかどうかという強さの地震に対しては、建物にある程度の被害が出てもいいが、
建物の中もしくは周辺にいる人に被害が出ないよう目標とする2次設計。
イメージとしては、建物の耐用年限中に1回発生するかもしれない大地震で、想定震度は震度6強から7。
その際の建物ダメージは、多少崩れはするが倒壊しない程度です。

 
想定地震
被害の許容程度
1次設計
想定震度 5弱
建物の耐用年限中に2〜3回発生する地震
健全で建物本体で
揺れを吸収する弾性範囲
2次設計
想定震度 6強から7
建物の耐用年限中に1回発生するかもしれない大地震
多少崩れはするが
倒壊しない程度

2次設計を読むと、「少し怖い基準だな」と考えられそうですが、
全てをクリアするとなると建築費が膨大になってしまいます。
100年間に一度来るか来ないかの地震で、全く壊れないほど強く建物を設計することは、不経済とも考えられます。
ジャンボジェット機が墜落したときのことを考えて、
乗客すべてに脱出用パラシュートを用意するようなものかもしれません。
新耐震基準では、ねじれが起こらないように建物のバランスをとって設計するという配慮もとられています。
具体的には、コンクリートの柱に入れて補強する鉄筋の間隔をさらに短くする事を規程しています。
阪神の震災でも、これ以後のマンションの被害は少なかったとのことでした。


 
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