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 『9坪の家 その後』 written by 萩原修


 03 2001/01/10 「家づくり適齢期ってあるの?」


ちょっとショックなことがあった。
年末に小学校2年になる次女のアオイと映画 を見にいったときのことだ。
予告編で、家づくりをテーマにした映画のことが紹介されたのだ。
前回のレポートで「9坪の家」を映画化したらおもしろいんじゃないかという話を 書いたやさきである。
もちろん、その映画は「9坪の家」とはなんの関係もない。
でも、 ちょっとコメディタッチというその映画の主役は、ぼくらがこの人がいいよねと言っていた役者なのだ。

まあ、今の時代、家づくりって映画のテーマにもなりやすいということなんですかね。
気を取り直して、本編の映画をみた。あの恐竜がでてくる子供向けの映画である。
小学 校4年になる長女のスミレも前の日に友達と見に行っていて、「あんまりおもしろくなか った」と
言っていたので、期待はしていなかったがその通りだった。 まあ、子供向けだからね。

ストーリーとしては、恐竜の卵が迷子になって、 サルの家族に育てられ、成人したころ災害があり、
育ったところを追われ、やはり災害にあった恐竜の群と合流し、住みやすい場所を求めてさまよい、
いろいろあっていい環境の場所にたどりつき、途中で知り合 った恐竜のメスといい仲になり、
めでたくまた卵を育てるというものだ。 まあ、住む場所を求める旅の話だとも言えなくはない。

ぼくら夫婦も、結婚してから住む場所を求めてさまよっているのかもしれない。
災害こそないものの、両親のことや、仕事のことそして子供のことなど、いろいろな変化によ って
住む場所を探す必要にせまられる。
28歳で結婚して、最初に住んだ国立の賃貸アパートには4年。
仕事の都合で移った高円寺の賃貸アパートには6年。
結婚して10年にして38歳で家をつくることになった。
自分の年齢や子供の年齢、仕事のこと、世の中の状 況など、すべてにおいていいタイミングだったのだろう。
結婚したころ、20代後半は仕 事におわれてそれどころじゃないし、経済的にもローンを返すことなんて
できそうもなか った。かといって40歳を過ぎるとローンを組むこともなかなか難しくなってくる。
今年1月3日。読売新聞の「夫婦未来図」という連載の2回目で、ぼくら夫婦の家づく りの様子が紹介された。
この取材を通じてぼくらも、いったい夫婦にとって家づくりっ てなんなんだろうと考えた。

『9坪の家』掲載記事
このページの著者・萩原修さんが、各紙で大々的に取り上げられています。
もちろん、著書『9坪の家』が大評判だからのことですが、
シャイな萩原さんの顔がバッチリ!(特に朝日新聞では)拝見できます。
上は2001年1月3日付け読売新聞。
「家庭とくらし・夫婦未来図」で取り上げられた、萩原夫妻と9坪の家。
個室ゼロのミニ住宅が夫婦のシンプルライフの出発点、
家族の距離も近くなった、とある。
この中で萩原さんは「家や土地を自分だけのものと囲って閉じてしまうことで、
いろんな間違いが起きるんじゃないかな」と発言している。
右は昨年12月17日の朝日新聞に掲載された萩原修さん。
話題の本を取り上げた著者インタビューで。

そう言えば、家をつくることで、夫婦の会話が増えた。
それまで、夫婦の会話と言えば、子供の話ばかりりだったような気がする。
映画の恐竜じゃな いけど、巣づくりはみんながひとつの目的にいっしょに立ち向かうことが必要なのだろう。
あたりまえだけど。
ハードルが高く、困難なほど夫婦の信頼関係が必要なのかもしれない。
夫だけ、あるいは妻だけの家づくりというのもなんだかさみしい。
どうせなら家づくりを 夫婦でいっしょに楽しみたいものだ。
結婚10年のぼくら夫婦は、どうやら家づり適齢期だったようだ。


 
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