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 『9坪の家 その後』 written by 萩原修


 07 2001/03/12 「あなたの家はどんな間取りですか?」


「間取り展」というなんとも不思議な展覧会が4月8日まで開催されている。
会場は新宿のOZONEである。つまりぼくの職場。
おまけにこの展覧会はぼくが担当している。
なんだか自分の会社のことを書くのはPRくさくていやだけど、このサイトを見ている人には、
とても参考になりそうな展覧会なので、おすすめしたい。

そもそも、間取り展は、OZONEのオープン以来毎年開催している「日本人とすまい」というシリーズである。
これまでに「くつぬぎ」「畳」「しきり」「柱」「あかり」と続いている。
何をかくそう2年前の「柱展」は、「9坪の家」ができるきっかけとなった。
シリーズ6回目になる今回の展覧会については、21世紀になったので、明治、大正、昭和、平成と続く20世紀の
日本の住宅の歴史をなんらかの切り口で、まとめてみたいと思った。
そして、テーマとしてあがったのが「間取り」である。
「間取り」?何それ?と思われるかもしれない。
土日の新聞に折り込まれる不動産のチラシや、街の不動産屋さんの窓には、
必ずと言っていいほど見かけるアレである。
スミレアオイハウス

撮影/村角創一


その時代時代で新しい間取りが提案されていく。
やれ、プライバシーを守るためには、廊下」が必要だとか。
「茶の間」は北側より南側にしようとか。
家族本位の生活には、「居間中心」がいいだとか。
和と洋の2重の生活をやめるには畳の部屋から「椅子式」にしようとか。
「ダイニングキッチン」をつくり、寝るところと食べるところを別にしようとか。
格式を重んじる「玄関」のあり方を変えようとか。
なんだか書きだすときりがない。
しかし、様々な間取りが提案されてきたわりには、どうも人間なんて保守的なもののようで、
今の生活を大きく変えるような間取りはなかなか定着しない。
9坪の家の原型である「増沢邸」は、1952年にその当時の平均的な大きさのスタンダードの間取りをめざして
提案された。
しかし、いわゆる玄関もなくほとんどワンルームと言っていい間取りがスタンダードになることはなかった。
その代わりに大量につくられたのが「2DK」の団地。
その後、リビングが加わり「nLDK」という間取りが一般的になっていく。
個室がいくつかとリビングとダイニングとキッチンがある間取りである。
この言い方は団地だけでなく、マンションや戸建ての住宅にも適用され、今に至る。
建築の世界では、幾度となくこの「nLDK」が批判されているのだが、これに変わる言い方はいまだ定着していない。
9坪の家に住んで思うことは、本当に個室はそんなに必要なのかと言うことと、
リビングというあいまいな空間って何なんだろうということだ。
今の時代、均一化された間取りでは、もはや適応できない。
それぞれの家族と生活にあわせた間取りが必要な時代なのかもしれない。
あなたの家はどんな間取りですか?今の間取りに満足していますか?


 
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