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正直言って、床暖房だけで冬を乗り越えられるものなのかどうかは疑問だった。
まぁ、どうしようもなく寒かったら、
後付けでパネルヒーターでも火鉢でも放り込んじゃえばいっか〜なんて、
設計の途中で開き直ってしまったのだ。
わからないことだらけです、住むまでは。
暖房と言えば、設計の初期段階では『床座で囲炉裏』という案も浮上したし、
『掘りごたつ』にも一時期執着したことがあった。『パネルヒーター』も...
ほら、パネルの上に半乾きの洗濯物を置いたら、すぐ乾きそうだし...って、
そういうのはダメなのか?
わかってます、わかってますよ。あくまでも、暖房器具として
何が適しているかを検討するわけですね...などと話し合った結果、
スミレアオイハウスには床暖房とエアコン一基が入ることになったのでした。
床暖房といっても、たかだか2畳分ほどのパネルがリビング中央に入っているだけ。
畳の間に入れたエアコンはオマケみたいなもので、
暑くて暑くてどうしようもない時に、
襖で仕切って畳の間に閉じこもるための装置に過ぎない。
いくら建坪9坪の小さな家だからって、8畳用のルームエアコンで
家全体を暖めたり冷やそうなんていうのは、時間とエネルギーの無駄である。
実際に住み始めてわかったのは、床暖房以上に、
太陽という自然の恩恵から得るものが多いことだった。
太陽光は『あかり』以外に『熱』もプレゼントしてくれる。
壁面の3分の2を占める開口部からは日が燦々と差し込み、
室内は温室のごとく暖まる。
冬でも、天気のいい日中は暖房を入れなくても充分暖かいんだから、
その威力には 驚いてしまう。
しかし、そこはお天道様のこと、いつもにっこり顔を出してくださるわけではない。
冷たい雨が降ったり、どんよりとした曇り空の時は、
どうしても床暖房にご登場願うことになる。
しかし、冬は寒くて当然だし、夏は暑くて当たり前。
別にシベリアとかアラスカに暮らしてるわけじゃないんだし。
寒ければ服を重ね着する。足が冷えるようなら厚手の靴下を履いたり、
膝掛けを使ったりして、自分で体温調節すればいい。
しんしん冷える夜には、みんなで鍋をつついて熱燗飲んで、
身も心も、ついでに部屋も暖めてしまえばいいじゃない。
そうそう、ビールだって、汗をかにヒーンとくるおいしさが味わえるのよ。
果たして、春夏秋冬いつでも室温が一定に保たれることが、
快適な暮らしと言えるのだろうか?
できれば、暖房器具には過度に頼らないで、
時の移り変わりを肌で感じながら過ごしていきたいと、私は思う。
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