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 『9坪の家フォーラム』 written by 萩原修&萩原百合


 005 「正月」


修さん 百合さん フォーラム

正月がこない家

 

スミレアオイハウスの正月は、今度で3回目になる。
家で家族とのんびりすごす正月はいいものだ、と思うのは歳のせいなのだろうか。
お雑煮を食べて、朝からお酒を飲んでも、だれからも文句を言われない。

それにしても、正月のすごし方が年々変わってきているように感じる。
ぼくがこどもの頃の昭和30年代から40年代にかけては、
正月は、もっと特別なものだったような気がする。

年末の大掃除も今よりも大変だった。
家族総出で、畳をあげて、窓ガラスをふいて、雑巾がけをして、
家全体をきれいにした記憶がある。

正月は、掃除も洗濯も料理もほとんどしなかった。
そのためのおせち料理だったのだろう。
晴れ着をきている人も多かったし、家にあいさつに来る人もいたし、
凧上げとか、羽根つき、コマまわしといった正月らしい遊びも
今よりも盛んだったように思う。

考えてみると、そもそも正月ってなんのためにあるのかよくわからない。
もちろん、新しい年を祝うものなのだろうけど、
本来、正月にはそれ以上の意味があったのだと思う。
山から神様をむかえて、食事とお酒をふるまい、その年の無事を祈るとか?
そんなこと言われても、どうも実感がわかない。

これから、あと100年ぐらい経つと、
「そう言えば、昔は正月っていう行事があったらしいよ」
なんて会話がなされているのだろうか。

温泉に行ったり、スキーに行ったり、海外旅行に行ったり、
あるいは、年末借金取りにおわれて夜逃げしたりして、
「正月がこない家」がだんだん増えているように思う。
そのうち「正月がくる家」はテーマパークか映像の中にしか存
在しなくなるのかもしれない。

あなたの家には、まだ、正月がやってきますか?

スミレアオイハウスの正月は、今度で3回目になる。



正月らしい遊び


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