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 『9坪の家フォーラム』 written by 萩原修&萩原百合


 011 「椅子」


修さん 百合さん フォーラム

家具のような家

スミレアオイハウスは、「まるでおおきな家具みたいですね」と言われることがある。
確かに約5mのサイコロみたいなかたちは、
家というより巨大な家具に見えなくもない。
なぜ、そう見えるのかと言えば、なによりこの家をリメークした小泉誠さんが
家具デザイナーとしても活躍していることが大きいように思える。

この家には、箪笥や本棚、食器棚、下駄箱といった収納家具らしきものは
見あたらない。
というか、すべて小泉誠さんがこの家にあわせてデザインしたものなので、
それらが全体と一体化していて存在を主張することがない。
そして、1階の食事をするテーブルや2階のデスクまでも
すべて小泉さんのデザインである。

それじゃあ、『椅子』はどうかと言えば、
これもやはり小泉さんのデザインしたものが多い。
『食事をする椅子』は、4脚とも違うデザインだが、
すべて小泉さんのデザインしたものだし、
『デスクの椅子』も、4脚中、2脚が小泉さんのデザインである。


そう言えば、スミレアオイハウスは、小さい家なのに『椅子が多い』と言われる。
数えてみると18脚。確かに多いかもしれない。
それも、ほとんどが『違うかたちの椅子』である。
別にコレクションしてるわけでもないし
、『特別高い価格の椅子』があるわけでもないのだが、
仕事柄『いろんな椅子』に出会うチャンスがあるせいなのだろうか。

実は、ぼくは、育った家では『椅子の生活』をしていない。
食事をしていたのは、ほとんど茶の間の畳の上だった。
学校では、さすが『椅子で勉強』だったけど、
家に帰ると宿題は、茶の間のこたつでやっていることが多かった。
日常的に家で『椅子で食事>をする』ようになったのは、結婚してからだ。

考えてみると『日本に椅子がはいってきた』のは明治維新以降で、
たかだか130年程度。
戦後でも、ぼくのように『椅子をあまり使わない』で育った人は多いと思う。
どんなに西洋化しても、家の中でくつを脱ぐ日本人を見ていると
『日本の生活にあった椅子』ってなんだろうと考えずににはいられない。

『椅子』をすわれる場所と考えると、
家そのものの『床はすべて椅子』だとも言えなくはない。
『畳の上も縁側も椅子だ』。
昔の日本の家には、『椅子なんかなかった』
いや、『家そのものが椅子』の役割を果たしていたのだろう。


あなたは、椅子と家をどのように使いわけてすわってますか?

家具のような家



小さい家なのに『椅子が多い』


小泉誠さんがデザインしたもの


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        修さん:『家具のような家』
百合さん:『食事のときの椅子』
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