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2004年4月 「パートナー」
洋(ひろし)さんが、初めてスミレアオイハウスにやってきたのは、
今から2年ほど前のこと。
我が家の設計者・小泉誠さんから
「滋賀の『秋村組 WARMS』の社員、あきむらひろしさんです」
そう紹介されたのがはじまりでした。

初対面なのに、洋さんは他人行儀なところがなく
さりとて、妙な馴れ馴れしさがあるというわけでもない。
気さくで純粋な人、という印象でした。

家のなかをぐるり案内した後に、なぜかトランプの話題で盛り上がると
「悪いけど、ボク強いですから。」
洋さんは遠慮するでもなく、闘志をむき出しにしたのです。
この言葉を聞いて、だまっていられるわけがない!

賭博場と化した畳の間では
『神経衰弱』に神経をすり減らす人々の姿があった…。

『神経衰弱』に神経をすり減らす人々の姿

洋さんのことが、ぐっと身近に感じられるようになったのは
この時からです。

数カ月後、小泉さんが設計する9坪ハウス/Y邸を秋村組が施行することになり、
洋さんは、施主のY夫妻を連れて
再びスミレアオイハウスを訪れました。
そして、ついに

小泉さんが設計する9坪ハウス/Y邸

9坪ハウス第1号が誕生したのであります。

株式会社 秋村組 WARMS(ウォームズ)。
これまで洋さんのことは、建設会社の人だとばかり思い込んでいました。
でも、今回取材を進めていくうちに
どうも、秋村組は『建設会社』の一言ではくくれない、
いろんな試みを行なっているフシギな会社だということが
明らかになってきたのです。



秋村 洋/株式会社 秋村組 WARM
あきむら ひろし
株式会社 秋村組 WARMS
〒521-1146 滋賀県彦根市柳川町212 2F
TEL: 0749-43-8200 FAX: 0749-43-8201
mail
URL: http://www.warm-s.com & http://www.ap-world.com





秋村洋ナビによる、琵琶湖周辺の旅。
まずは、9坪ハウス/Y邸からスタートです。

※編集注:文字色は、■洋さん ■Yさん ■百合さん ■その他
9坪ハウス/Y邸
「あの黒くて四角いのが9坪ハウス/Y邸?
確かにウチと似てるけど」
9坪ハウス/Y邸 外観
「壁の色がシロじゃなくてクロ。
開口部はウチと逆。右よりなんだよね。
敷地は200坪、我が家は28坪…。
ん〜、ぜーんぜん違う!」
9坪ハウス/Y邸と庭にあるエゾマツ
「庭にあるのは、もみの木?」
「これ、エゾマツなんですよ」
「あ、Yさん。お久しぶりです」
9坪ハウス/Y邸 内部
「私、ココに来たのは初めてなもんで
えらく感激しとりますですよ。
あのぅ、いろいろ見せてもらっていいですか?」

「あぁ、どうぞ遠慮なく見て下さい」
9坪ハウス/Y邸 台所
「えーっと、ここが台所。
カウンターに脚が生えてる…。うちと微妙に違うぞ。
それにしても奥さん、キレイにしてらっしゃいますね。
やっぱり、見学者は多いんですか?」
「竣工した時のオープンハウスには300人だったか、
すごく大勢の方がみえましたけど、
それ以降は数えるほどです」
「ふーむ。そうですか」
9坪ハウス/Y邸 2階
「ちょと2階を拝見。
むぅ。階段の位置も我が家と反対。
収納の高さが抑え目だから、印象が違うのかなぁ。
置いてある家具も、かっこいい」
9坪ハウス/Y邸 障子の縦桟
「障子の桟は、格子状ではなくタテナガ」
9坪ハウス/Y邸 リビング見下ろし
「リビングには、長方形のテーブルが置いてある。
お。ソトのテラスにも、細長くて黒い石が…。
住む人が違うと、こうも違うものなのか。
くやしいぞ。かっくよすぎるぞ、Y邸!」
9坪ハウス/Y邸 テラスの那智石
「ホントホント。
かっこええですね、この石。
コレ、どうしたんすか?」
「那智石です。
あちこち探して、ようやく見つけたんです」
「どーんと広がったテラスが効いてるなぁ。
家の幅と同じ分、そっくり前に出てるのがいいやねぇ」
9坪ハウス/Y邸 テラスのコンクリート平板
「そうですか。
コンクリート平板を敷きつめてみたんです」
「どこを見ても、洗練されてるって感じ。
ん〜、ずるいぞY邸!(かっこよすぎるから)」
9坪ハウス/Y邸 縦長の畳
「そうそう。この部屋、ちょっと変えようと思うんですよ。
一部畳をとって、スノコ敷いて。
そこに家具を置こうかなって」
「ほぅ、タテナガの畳をどけて…」
「リビングにある家具を移動させて
床座の生活にしようかな、なんて考えてるんです」
9坪ハウス/Y邸 建築主
「そろそろ、来るんですよ。
ボクのバイクが・・・」
「とうとう来るんですね」
「なになに? バイクって?」
9坪ハウス/Y邸 建築主ご夫妻
「今、海外にいるんですけどね、
もうすぐ、ここに届くことになってるんです」
「バイクの写真が、家のあちこちに飾られてるところを見ると
Yさんにとって、よほど大事なシロモノっちゅうことですね。
しかし、そのダイジィなバイクちゃんは、
一体どこに置くの?」」
9坪ハウス/Y邸 リビング
「もちろん、このリビングに」
「おぉ、家の中ですか!」
「当然でしょう!」
「…。(奥さまは了解しているのだろうか)」
9坪ハウス/Y邸 アルミの扉
「そうそう、出入り口のトビラのこと、
秋村さんに相談したかったんだ」
「とおっしゃいますと?」
「天候によって、アルミのトビラが微妙に変化するんです。
そこを何とかしたいな、と」
秋村さんと相談
「なるほどなるほど」
「ボクもね、どんなふうにしようか、
いろいろ考えてるんですけど」


こうしたらどうか

株式会社 秋村組 WARM 秋村洋さん

  あんな方法はどうだろうと模索がはじまり、
再び室内に戻ると

株式会社 秋村組 WARM 秋村洋さん

さっそく、洋さんはイメージをスラスラ書いていくのでありました。
「小泉さんにも相談してみましょう」


住みはじめた家に不都合が起きても
クレームにならない。
施工者に相談を持ちかけて、ともに解決策を見い出そうとする関係って
いいなぁと思う。
  
「この家には、番犬がいるんですよ」
9坪ハウス/Y邸 番犬

住みはじめてもうすぐ1年を迎えるYさんが
ある日発見した、かわいい犬ちゃん。
畳の間の立ち上がり部分の木の模様は
まさに、にっこり微笑みかける洋犬のようであります。
9坪ハウス/Y邸 番犬撮影
「ボクも撮っちゃおーっと」

そして、冷蔵庫に何気にひっついていた<9>磁石。

<9>磁石

Yさんの9坪ハウスに対する愛着が
こちらに、ひしひしと伝わってくるのでありました。



Y邸を後にして、
次なる目的地"FLYING CATERPILLAR(フライング キャタピラー)"へと向かいます。

ただいま移動中

が。
鍵が見あたらなくて、中に入れず。(泣)

"FLYING CATERPILLAR

ケンチク家・小清水園恵さんプロデュースによる
"FLYING CATERPILLAR(=飛んでるいもむし)"は、4年前に誕生しました。

洋さんの説明によると
この建物は、職人さんや設計者、ケンチクに興味のある人たちが大勢集まり
琵琶湖周辺にある素材を使って、ケンチクを体験・実感する目的で行なわれた、
巣づくりプロジェクト第1弾なんだそう。
(現在は、秋村組のプロジェクトチームのひとつ"Cosmic Soup"の事務所として使用)

窯をつくり、琵琶湖のシジミの貝殻を焼成して外壁に塗りこんだり
窯

琵琶湖のヨシを使って紙漉きをし、内壁として張りつけてみたり
廃棄処分になっていたオーミケンシの糸巻きを
壁面緑化のツル誘引物として利用したりと
いろんなケンチクの試みがなされたようであります。



ただいま移動中

続いて、案内されたところは…。
エコ村予定地
草ぼうぼう生えたる、広大な土地!

「洋さん、ここは?」
「ここに、目下計画中のエコ村ができる予定なんですよ。
今はまだこの通り、何もないですけど
2年後には造成着工が始まって、毎年30棟、10年で300棟が建つ予定です」

「エコ村って?」
エコ村予定地
「環境とか福祉、教育、仕事、生きがい…。
いろんな問題を自立的に解決できる村をつくろうという、
"エコ村ネットワーキング"計画中のプロジェクトなんですよ」
「そりゃまた、壮大な計画ですなぁ」

洋隊長のスペシャルツアーは、まだまだ続くのであった。


ただいま移動中


「ここは、秋村組の拠点のひとつ。サロンですね。
本社の隣にあるこの建物は、打合わせに使ったり
お客さんを招いたりしています。」
「ん〜、変わった建物だなぁ」
サロン
「よっしゃ。今回は無事侵入に成功!
天井が高くて、広々とした室内は
要所要所に六角形のカタチが…」
サロン内部
「"be-bee(ビィビィ)"っていう名前なんです。
蜂の巣がモチーフになってる」
「なるほど。森の中にある蜂の巣に、
人が集まってくるって感じだね」
サロン内部
「暖炉もあるし、人が語らう姿が目に見えるよう…。
はぁ〜、こんな会社があるのか。
いいないいなっ秋村組!」
サロン 暖炉
「いろんなところに、明かり取りがあったり
あちらこちらに、出入り自由な扉がついていたり。
たのしい建物だなぁ。何だか別荘みたい」
「そうですか〜。
この建物も、小清水園恵さんが設計したんですよ」
サロン
「夜になると星が見えたり、アカリがもれてきたりで、
実にキレイなんです」
「そうか…。残念だけど、今回は
そうゆっくりもしていられないのであーる」
サロン
「あぁ、こうして椅子に座ってるとダメだ…寝ちゃいそう!」
「じゃ、そろそろ次の目的地へ行きましょうか」
サロン


ただいま移動中


つちのこ
「な、なんだコレハ!」
「これ、"つちのこ"っていうんです。」
「つ・ち・の・こ?」
「そう。つ・ち・の・こ!」
つ・ち・の・こ・の・こ
「手前は、つ・ち・の・こ・の・こ」
「つ・ち・の・こ・の・こ!」
「いもむしちゃんに引き続き行なわれた、
巣づくりプロジェクト第2弾です。
同じように、琵琶湖周辺にある材料を使って
みんなでつくりあげた建物です」
屋根部分
「骨組みになる竹を刈り集めてきたり、
土壁用の土を採集してきたり、
材料集めから、始めたんですよ。
屋根は、長い竹を縦半分に割って、
交互に重ねながら葺いています」
つちのこ朝市
「"つちのこ朝市"なんていうのもあるんだね。
建った後も地元の人が利用したり、
新たな庭計画が進行していたり、
今なお生かされているのがいいよね」
また逢う日まで
「今度訪れた時には、また様子が変わってるんだろうな。
楽しみにしてるよっ。
また逢う日まで。つちのこちゃん!」





スペシャルツアーの最後は、WARMS。
洋さんの本拠地です。

WARMS

これがまた、琵琶湖が目の前という
何とも、素晴らしいロケーションなのであります。
素晴らしいロケーション

入ってすぐの棚や長いテーブルには、
セレクトされた食器や生活雑貨
セレクトされた食器や生活雑貨の数々が、品よく並び

設備アクセサリー
奥に進むと、水洗金具などの設備アクセサリーや

建築パーツのサンプル
建築パーツのサンプルが置いてあって、
直接手に取り、確かめることができるようになっています。

「WARMSは、きっかけ作りのひとつだと思うんですよ」

WARMS

「ここを訪れる方の多くは、自身のライフスタイルをしっかりもっていたり、
住まい方についてマジメに考えている人がほとんどなんです。」

WARMS

「WARMSみたいに、常にきちんと発信していれば、
想いは必ず人に伝わっていくものなんだね」

「ボクとしても、意識の共有できる人たちと一緒にモノづくりができるのは
嬉しいし、楽しいことなんですよ」
「ふむふむ」

コミュニティ

「WARMSでは夏祭りとクリスマス、
お客さまや関係者をお招きしてイベントを開くんですけど、
そういう場で、お客さん同志のつながりが生まれるんです。
その後も、お客さん同志が家を行き来する仲になったりね。
どんどん、つながっていくんですよ。
おもしろいです」
「そうか。WARMSには、すでにコミュニティができあがってるんだね。
そりゃ、すごい。すばらしいことじゃ」







自分自身が、どんな生活を望んでいるのか。どんな暮らしを送りたいのか。
つまりは、どう生きたいのか。

家という巣づくりのプロセスは、
改めて自身の生活や暮らし方・生き方をじっくり考える、いい機会だといえます。

さまざまな生活の要素が、ぎゅぎゅっと詰まっているWARMS。
 ここでは、秋村洋さんをはじめとしたWARMSな人々が
巣づくりに必要な要素を提示しつつ、
その人その人にあった人生設計を、丁寧にサポートする姿があります。

巣づくりには、終わりがありません。
ある時点で、家というひとつのカタチをなした後も、
どんどん変化していくものなのです。

住まう人には、ヴィヴィッドな生活があり続けるし
どんな暮らしを送りたいかは、その時その時で変わっていくものだから。

"パートナー"。
秋村洋さんには、まさにこの言葉がピタッときます。
9坪ハウス/Y邸ご夫妻と洋さんの関係を見ても、それは明らかでした。
じっくり、ゆったり話をする。相談する。
家づくりは、いいパートナーに巡り合えると
とても広がりのある、豊かな暮らしができるんだなぁと実感した
今回の9スタでした。

洋さん、あちこち連れていってくれておおきに!
いい勉強、させていただきましたよ。

(●´∀`)┛”

© 2000-2008 Japan Housing Waranty co.,ltd.