第3回目のトモダチ 小野さんのいえ  2003年4月27日訪問

小野 範子

 

育ちがよくて上品な小野さんの周辺は、
とてもゆったりした空気が流れていて、いっしょにいるとほっとします。
でも実は、とても芯が強くて、しっかりしていて、人を見る目も確かで、
いいかげんなぼくとしては、どこかで緊張してるのかもしれません。


センスのよい方のシンプルな住まい、
という感じでとても印象深かったです。
地下1階、地上6階という大きなビルの中に、
あえてミニマムな居住空間を作ったところに、
潔さというか、達観のようなものを感じました。
なんというか、人生が整理整頓されてる感じ。
“かたづけられない”私には、到底真似できません。


にぎやかな場所なのに静かだったのが、印象的でした。
光がよく入るので、夏がちょっと暑くて...
とおっしゃってましたが、
私個人としては光を奪われつつある環境に
住んでいるので、うらやましいです。
ヴィーヴィーはかわいかった。

 
ビルの上のいえ
シュウ
いえトモ3回目にしてはじめて、
建築家の自邸ではない家を訪ねることになりました。
小野さんは、30歳になる息子さんがいるとは思えない
若々しくて素敵な女性で、
数年前までぼくと職場が同じ縁で知り合りあいました。

息子さんふたりが独立するのを機会に、
それまで住んでいたビルを立て替える決心をしたと言いいます。
中央線吉祥寺駅から徒歩5分ぐらいのその場所は、
引越してきた25年程前はとても静かなところで、
現在のようには人通りが激しくなかったようです。


その土地を売って、どこかもう少し駅から離れた
静かなところに住むという選択肢もあった中で、
その場所に住み続けるのを選んだのは、
街中という便利さと、 吉祥寺という街への愛着など
さまざまな理由があったと思います。


ビルの建て替えは、建築家を選ぶことからはじまりました。
50人ほどの建築家の提案から慎重に選んだのは、
インターデザイン・アソシエイツという設計事務所でした。
約2年をかけて、昨年4月に完成したそのビルは、
地下1階、地上6階建てで、
5階と6階が小野さんの住まいです。
その他は、テナントがはいっています。

今回、小野さんのいえに遊びに行ったのは、全部で5人。
ぼく以外は、なぜか全員女性でした。
ビルの下に立つと、まさか上に人が住んでいるとは、思えない感じですが、
このあたりのビルの上には、オーナーが住んでいる場合がまだまだ多いようです。

1階からエレベーターに乗って、5階へつくと、
緑と空が出迎えてくれました。
小さ いながらも小野さんのプライベートガーデンです。
この庭も小野さんのこだわりで生まれました。
庭から室内へは、
おおきなガラスで連続していて、とても開放的。
室内の天井も高く、6階部分と吹きぬけでつながっていて、
とても気持ちのいい空間が広がります。

小野さんは、
インテリアコーディネーターの資格をもっていて、
北欧の家具やイタリアの照明器具などで
整えられた室内は、センスの良さを感じます。
もちろん、寝室やキッチン、水まわりなども
小野さんなりのこだわりと使いやすさを考慮して、
デザインされたようです。

遊びに行った5人は、サングリアと八海山、
チーズとさつまあげをごちそうになりながら、
下の喧騒とは別世界の静かな午後を満喫したのでした。

そうそう、いっしょに住んでいるヴィーヴィーという年老いた犬が、 居心地のよさそうなポイントをしっかり確保し、
まどろんでいる姿が印象的だったことも付け加えておきます。


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