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 『From プランターコテッジ』



 07-2 Space + architecture ← Art その2
RIKI-TRIBAL 小池雅久

今回は、Underground・(アンダーグラウンド)地面の下、又は地下のことです。

人目につきにくいように・秘密を見つからないように隠すのに、
うってつけの場所の代名詞が地下やUndergroundと呼ばれるようですが、
実は私、Undergroundファン(どんなファンのことじゃい…)の一人であって、
アングラにはちょっとうるさいのです。
見つかりにくい・隠すことができる・という地下が持つ特徴は、
とかく犯罪や後ろめたい部分として語られてしまいがちですが、
それらも全て、本来地下がもたらしてくれる最大の魅力があるからであり、
その魅力こそが「安心感」なのだと思います。
もちろん地下であれば全て安心、ということではありませんが、
「安心ってなんだ?」って考えた時、
地下は私にとって重要なポイントとして存在するのです。
人それぞれに安心感を与えてくれるものに違いはあるのでしょうが、
より多くの人に共通する安心感ってものがあるとしたら、
それが何かを知ってみたいとは思います。

プランターコテッジで、私は多くの土を使いました。
それは、植物が根を張るために必要な土と、
自分たちを暑さ寒さから守るものとしての壁をつくる材料の一つとしての土です。
土は、世界中で最も利用頻度の高い建材であり、家の形こそ様々ですが、
土の使い方に於いては多くの共通点があり、個人的に興味引かれるところでもあります。
土があるからといっても、それだけでは家にはなりませんが、粘土質の強い土に水を加え、
藁等の植物繊維を混ぜ合わせることで、とても優れた壁の材料になるのです。
壁の造作材料としては最高です。

そして、それが太陽に照らされ乾燥することで、とても頑強になり、
ちょっとやそっとの風雨ではびくともしない家をつくることができるのです。
身を守るための強い壁をつくるためには、水や太陽が必要なのですが、
本来何から身を守るのかというと、それは他ならぬ、雨や風や太陽なのです。
これらは、生きるためには最も必要なものを与えてくれると同時に、
生命を脅かす最大の脅威にもなり得ます。
これらを称して自然と呼ぶのですが、
自然と呼ばれるものの力は言うまでも無く絶大です。
安心して生きるためには、全ての生きるものが、
雨や風や太陽のことを深く知る必要があるでしょう。
それらを避け嫌ってしまっては、生きる術をも否定することにもなるからです。
生きるもの全ては、共に生きるための方法を絶えず探ってきました。
それは進化と呼ばれる場合もあります。

人間は時に、その絶大な力に対し崇拝という形を取りながら。
自然に対して、決して支配する気持ちを抱かないようにしながら…。

自然と言われる状態は、常に自分たちの周りに存在する状態なので、
山や海だけに自然がある、と言うのは意味が少し違う気がします。
確かに山や海に出かけると、多くの自然を感じることができます。
しかしそれは自然を深く知り、共に暮らす生き物が多く存在しているからで、
その暮らし振りを目の当たりにした時に、私たちは「自然が豊富」と表現しているようです。

東京に暮らす私にとっても、雨や風や太陽を知る方法が必要だと感じました。
人が安心して暮らすためには、自分の身の回りにある自然の姿を知る必要があるからです。
私は、それを知るために植物を選択しようと思いました。

プランターコテッジは、自分と自然との間に植物を置くことで、
姿や形の無いものを見るために用意した場所です。
都市の生活では、ともすれば自然の姿を見失いがちです。
植物は、地下に根を張ることで雨や風や太陽の光が自分に必要であることを
決して忘れていないような気がしました。
ってことは…、生きるものにとって大切な部分が、
人目につかずひっそりと地下に隠されているのかもしれない。

私には見ることも触れることもできないものを、植物を間に置くことにより、
想像することができる場所をつくりたいと思いました。
プランターコテッジでは、人間の思考ではなく植物の思考で考えるために…。

 

 
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