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 すまいと MONEY PLAN 〜つなぎ融資のいらない住宅ローン〜


 ご利用現場 追いかけレポート

F邸 ニュートラルな住宅づくり


 2. 「15坪もあれば快適に暮らせる家が建ちます。」

分譲マンションにお住まいだったFさんご夫妻が新たに家を建てようとしたきっかけは、お母様との同居だった。
決断したFさんご夫妻の行動は鮮やかだ。
土地を探し始めると同時に、それまで住んでいたマンションを売却し、仮住まいとして賃貸住宅に転居されたのだ。
分譲マンションから注文住宅への住み替えは、住宅ローンの残債が残っている場合は非常に煩雑だ。
通常住宅ローンの残債があると、銀行は新たな住宅ローンを貸してくれないからだ。
だからFさんご夫妻は、まずマンションを売却して残債を清算し、資金的にまっさらの状態にして、
今回の家づくりを始められた。

土地探しと平行して行われたのが、建築家探しだった。
これは主にFさん(夫)が書籍や雑誌などを調べられたという。
ここ数年来、建築家に設計を依頼することが珍しいことでなくなってきたとはいえ、
まだ敷居が高いというイメージを払拭できていない”建築家業界”。
そんな中、Fさん(夫)は敢えて広島の建築家、谷尻誠さん(suppose design office)に設計を依頼された。
その経緯を聞いてみた。

※編集注:文字色が蒼色はFさん(夫)、黒はすまいと編集です。
建築家を探すにあたって、本や雑誌、ネットを活用されたと窺いましたが、
谷尻誠さんをどこでお知りになられたのですか?

きっかけは雑誌でした。
たしか「TITLE」の建築特集だったと思います。
神奈川にある「山手の家」が取り上げられていて、
崖を這うように設計されたその住宅を見て衝撃を受けました。
見た目のインパクトだけではなく、きちんと理にかなっているので
「若いのにやるなぁ」というのが第一印象です。
TVの「建物探訪」で取り上げられた住宅を見て「これカッコイイ!」
と思った家も谷尻さんの設計だったことを後々に知り興味が増しました。
サポーズのHPチェックは当然として、谷尻さんの作品が載った雑誌は
ほとんど買った記憶があります。
設計依頼したあとですが「山梨の家」の内覧会にも行きました。」

「山手の家」は通称「登り窯の家」という名がつけられるほど、急斜面(35度)に建てられていて、
私も写真を見て驚きました。Fさんのおっしゃるように、正に「這うように」存在していて圧巻です。
(詳しくは、suppose design officeのホームページをご覧ください。)

谷尻さんは1974年生まれ。広島に事務所を持つ建築家です。
谷尻さんに設計を依頼しようと思われた決め手は何だったのでしょうか?

東京にいらっしゃったときにお会いして話をしてみると、とても話しやすく、
私が想い描いていた“建築家”像とかけ離れていました。
手掛けた作品の設計コンセプトが明確で非常に共感できるものでしたし、
とにかく考え方がニュートラルなので、エゴを押しつけられることなく、
一緒に住宅造りを楽しめるかな、というのが決め手です。
土地探しから相談に乗っていただいたのですが、闇雲に広い土地を探していた私達に、
「15坪もあれば快適に暮らせる家が建ちます。土地は安く買って建物にお金をかけましょう。」
と助言していただきました。
それはまさに自分たちの生活スタイルを見直すきっかけになったので、
お願いしない訳にはいかないな…と。責任取ってくれ…と(笑)。

東京と広島という距離は縮めようがないですが、今はメールもありますし、
スカイプでお互いの顔を見ながらパソコンで打ち合わせもできるので、
なんとかなるかなと思いました。
とはいえ何回かは東京で打ち合わせをするので、新幹線の始発で来られる谷尻さんは
大変だったと思います。1回だけ爆睡して東京を通り越してましたけど(笑)。
そういう意味では、距離を感じているのは谷尻さん本人なのかもしれません。
絶対本人の口からは言わないと思いますが…。何でもプラスに考える方なので(笑)。 」

スカイプで打ち合わせですか!もはや、そういう時代なのですね。
地鎮祭の時に、「広島から大変ですね。」と聞いてみたところ、
「いろんな場所に行くことができて楽しいですよ。」と、おっしゃってました。


土地探しは、お子さまの学区内という条件からエリアが絞られ、懇意になった不動産屋さんから
いろいろな土地を紹介してもらっては見に行く、ということを何度も繰り返された。
その不動産屋さんが「分割して売り出そうとしている土地がある」と紹介してくれた土地は、
希望していたエリアで、地域の治安もよく、公園に面している。
谷尻さんの「15坪もあれば快適に暮らせる家が建ちます。」という言葉通り、分割された面積は15坪。
Fさんはこの土地に決めた。


設計にあたっては、Fさんご家族にはどんなご希望・ご要望がありましたか?

まず、家族それぞれの生活パターンと今後の予定、どう住まいたいかを伝えました。
具体的には、
・同居する母は朝型、私達夫婦は共働きのため夜型、
 互いの生活リズムを考慮した間取りにすること。
・将来子供が増える可能性があること。
・母の部屋以外は個室にせず、互いの存在を感じられる空間にすること。
・各自の寝室は寝るためのスペースだけあればいい。
・みんなが一日の大半を過ごすリビングをとにかく心地よくする。
などです。
できるできないは気にせず、色々希望を伝えました。
併せて、自分の好きな海外の建築家やデザイナー、好きな色、素材、間取りなども
何かの参考になればと思い、伝えました。
あとはその中から何を抽出して何を削るかという判断は谷尻さんにゆだねました。
谷尻さんは上手く「引き算」してくださったと思います。
スペースや予算に余裕があればいくらでも「足し算」はできます。
谷尻さんの「引き算」とは、私達にとって生活スタイルを見直すことだったと思います。
そして提案していただいたものを検討し、結論を谷尻さんにフィードバックする
という作業が何回か続きました。」

図面を拝見したところ、確かに空間を区切る建具が存在しません。
スキップフロアなので各室とは視線が交差せず、気配を感じられる構成になっているようです。
敷地面積15坪の中で、縦方向のつながりや吹き抜けの組み合わせが
どんな風景を見せてくれるのか、楽しみですね。

構造は、住宅ではマイナーな鉄骨造ですが、どう思われますか?

工法にはこだわりがなかったので、谷尻さんに全てお任せしました。
ただ、法改正により起こった建築資材高騰の影響をもろにかぶっているので苦笑い・・・
という感じです。
時間が経つにつれ価格が上がることが予想されていますが、早期着工・早期竣工を
スローガンに進めていただいています。それでも見積金額オーバーは必至です。
でも竣工してしまえば価格のことなど忘れてしまうと思ってます。夫婦共B型なので(笑)。」

そういえば他の建築家の方も、スチールの価格が上昇して困っている、というようなことを言っていました。
一刻も早く確認申請がおりることと、好天が続くことを切に願います。

プランは、階段がずれながら半階ずつ上がっていくという面白いスキップフロアですが、
スキップフロアはFさんのご希望ですか?

これも谷尻さんにお任せしました。
スキップフロアは予想していましたが、提案されたものがこちらの想像を
遙かに超えていたので一発OKでした。
階段の掛け方も非常に面白いですし、各階の床材もそれぞれ変えているため
上階に上がって行くのが楽しみな家になりそうです。
畑は違いますが、私もデザイン業務に従事しておりますので、
デザイン上、気になった点はその都度確認や提案をさせていただきました。
とにかく自分が納得するまでやった方がいいと思います。」

Fさんご夫妻と谷尻さんは、伝えるべきことをきちんと伝え、プロセスを楽しみ、
とてもいい関係を築いていらっしゃるのですね。
Fさんご夫妻と谷尻さんは年代が近いこともあって、
設計のやりとりは楽しく進んだのではないかと思うのですが、いかがだったでしょうか?

実際にお会いしての打ち合わせは、家の話と雑談とが入り交じってました。
とにかく明るい方なので、様子を見る間もなくうち解けた感じです。
やはりみんな建築好きなので、打ち合わせの時間はアッという間に過ぎてしまいました。
メールでのやり取りは担当の小松さんとさせていただきましたが、
レスポンスが良く、分かりやすく丁寧にお答えいただいたのもやりやすかった一因です。
最初にお会いしてから足かけ3年ほど経っていますが、不思議と長いとは感じてません。

家が完成したら、そこで終わるような関係ではつまらないと思います。
今後もいち“谷尻ファン”として彼の活躍に期待しています。」

ほんとうですね。
家が完成し、Fさんご家族が住まわれてゆくうちに、徐々に醍醐味が増していく様を
谷尻さんも楽しみになさっているのではないでしょうか。
今日は本当にありがとうございました。

Fさんご夫妻は、谷尻さんの広島の事務所には、まだ一度も行かれたことがないそうで、
いつか広島の事務所を訪れるのが楽しみだとおっしゃっていました。

間もなく工事が始まります。


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